「3/2 ランプ」を組み合わせたシャンデリアタイプのPHランプ

近代照明の父とも呼ばれるPoul Henningsen（ポールへニングセン）が手掛けた「PH ランプ」。グレア、光の反射、拡散、照明器具効率、照らされる物の自然な陰影…PHランプはこれらの問題に対するヘニングセンの回答ともいえる機能的デザインで、インテリアのスタイルにかかわらず、すべてのスタイルの空間にフィットします。

ポール・ヘニングセンが設計したランプは、単なる照明ではなく、包括的な照明システムでした。ウォールランプやテーブルランプ、フロアランプなど、約1000種に渡るモデルが生まれました。
今回ご紹介するシャンデリアタイプの「PH 3/2 Academy（アカデミー）」も、その数あるモデルの中のひとつ。直径約 30cm のトップ・シェードに、 2/2 モデルのミドルと下部シェードのセットを組み合わせた「3/2 ランプ」を3点組み合わせたもので、上品な佇まいが特長です。

眩しさのない心地よい光を生むために、すべてのシェードの内側にフロスト加工を施しています。光源の光は、フロスト加工されたシェード内面で柔らかく反射され、効率よく豊かで上質な温かな光を広げます。独特な光の特性で、インテリアや室内の空間を柔らかく自然に照らしてくれます。

どうやって光をコントロールすべきかというテーマに生涯の大半を捧げたポール・へニングセン。光源を効率良く、かつ効果的に活用するためには、対数螺旋という曲線を持つシェードが最も適していると彼は考え、光の計算とテストを繰り返しました。その結果、PHランプのシェードは、光の形、反射、そしてどう眩しさを取り除くかという諸条件をクリアした最良のフォルムとして決定されたのです。
機能を追求することで生まれた合理的なシェードですが、消灯時にもその高いデザイン性は、空間のアクセントとして目を楽しませてくれます。