「オペラ・ハウス」よりも前にデザインされた、ウッツォンのルーツともいえる作品
デンマークの建築家 Jorn Utzon(ヨーン・ウッツォン)がデザインした「SUNDOWNER(サンダウナー)」。この照明が誕生したのは、代表作であり建築の名作である「オペラハウス」を手掛ける7年前の1948年。戦後の混乱期の中、収入を確保するために、友人であり同僚であるSven Middelboe(スヴェン・ミデルボー)と共にこの照明を開発し、手作業で生産していました。これが、2人のキャリアのスタートとされています。
光と影のコントラストを空間に効果的に落とし込むことをテーマとしているウッツォンのデザイン。 そのケーススタディとして行った照明開発が、後に建築作品に持ち込まれました。SUNDOWNERの4枚の有機的なフォルムのシェードは、後に手掛けることとなる世界的に有名な建築「オペラハウス」を彷彿させます。
中央でジョイントされたシェードから微かに漏れる間接光は、日没直前の水平線をイメージしています。この構造は、Alvar Aaltoの照明作品にも見られます。ウッツォンはアアルトの事務所で働いた経験を持っていることもあり、その哲学を継承したようにも思えます。
カラーは「ブラック」「ホワイト」「マヨルカ」「ブラス」の4つ。「マヨルカ」は、スペインのマヨルカ島にウッツォン自身のサマーハウスとして建設した「カン・リス邸」の外壁の色合いから来ています。
サイズは「175」「250」の2種類。小ぶりなサイズのため、2人掛けのダイニングやベッドサイド、リビングの間接照明として使うことができます。4人以上のダイニングスペースで使う場合は2灯使用するのがおすすめです。
夕暮れ時の、どこか温かみのある光を思わせるSUNDOWNERの明かりは、落ち着きのある空間を演出してくれます。