見た目の美しさと機能性を併せもった名作スツール
1940年に創業した、日本を代表する家具メーカー「天童木工(てんどうもっこう)」。日本で初めて成形合板(プライウッド)の技術を取り入れたことでも有名で、柳宗理をはじめ様々なデザイナーとのコラボレーションを行うなど、80年以上たった現在でもデザイン家具のシーンを牽引し続けています。
こちらの「ムライスツール」は、デザイナー田辺麗子(たなべれいこ)が手掛けたもので、1961年から始まった天童木工家具デザインコンクールの第1回佳作を受賞しています。1967年にはニューヨーク近代美術館のコレクションに選定されています。名前の“ムライ”はデザイナーの旧姓で、そのまま製品名になりました。
同じかたちをした3枚の成形合板を金具を使わずに組み合わせたシンプルな構成。上下どちらの面も水平に作られていることや、チークの木目が中心に向かって合わさるなど、細部までこだわりを感じさせます。
スツールとして使用するのはもちろん、中心部分が空洞になっており、雑誌などを収納することもできます。座面がフラットなのでサイドテーブルとして使うのもおすすめです。複数積み上げれば棚としても使えます。アイディア次第で様々な使い方ができる、見た目の美しさと機能性を併せもったスツールです。