異素材を組み合わせた、細部に渡り美しいチェア
デンマークのデザイナーPoul Kjærholm(ポール・ケアホルム)が1957年に発表した「PK11」。平たいスチールフレームとアッシュ材を使用したアームレスト、レザーのシートという異素材の組み合わせたチェアです。同時期にデザインされたワークデスク「PK51」と併せて使うことを考えてデザインされました。また、ケアホルムも自邸の書斎で使用していたのだそうです。発表当初はE. Kold Christensen(コル・クリステンセン)が製造していましたが、ケアホルム没後の1982年頃よりFRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)が受け継いでいます。
前2本、後ろ1本のスチールフラットバーとそれを繋ぎ合わせるT字のバーで構成されたシンプルかつ繊細なフレーム。一見すると華奢なように見えますが、しっかりとした耐久性と安定感があります。
笠木にはアッシュの集成材を使用。この笠木、見れば見るほどに職人の技術の高さに驚かされます。U字型の曲線を描く笠木の厚みが、アームから背もたれにかけてテーパーを付けながら薄くなっています。さらに、背もたれの中心はフラットですがアームに向かうにつれて形状を変えて少し出っ張るかたちに。そのため、見る角度や高さによってその表情が変化するのです。細部にわたりこだわりが見られるアート作品のようなチェアです。
見た目の美しさだけでなく、座り心地も考えられています。腰を下ろすと笠木がちょうど腰のあたりにフィットするため、長時間座っていても疲れることがありません。座面は5種類のレザーから理想的な質感や柔らかさを選べます。 すっきりと余白の多いデザインは、空間を圧迫せずに馴染みます。スチールのシックなイメージと木材の温かみを併せもったデザインは、住宅はもちろんオフィスやレストラン、ホテル、和室などにも馴染みます。 どんなシーンにも馴染むケアホルムの美しいチェアを、是非お好きな空間でお使いください。