ハンス・J・ウェグナーデザインのラウンジチェアCH22
ウェグナーの初期の名作であるCH22。ウェグナーとカール・ハンセン&サン社の当時の代表であるホルガー・ハンセンが初めてタッグを組んだ記念碑的な椅子コレクションのひとつです。CH22は、1950年代にハンス・ウェグナーによって書かれた厳密な設計仕様に基づいて製造されています。 今日、生産工程の一部は近代化されていますが、組立や表面処理およびシート製織まで、優れた職人技によって製造され続けています。また、現在でも人気の高いCH24(Yチェア)、エレガントなCH25と同時期にデザインされた椅子としてもよく知られている一品です。
柔らかく優美な曲線を描くアームチェア
ウェグナーが残した図面によって忠実に復刻されているCH22は、ムク材を用いた低めのアームチェア。 オーガニックなフォルムと、美しいカーブを描く斬新なアームの形状が特徴的です。 印象的な背もたれや職人たちにより一つ一つペーパーコードを張られた座面を持つこのCH22もウェグナーならではのデザイン要素を持ち合わせています。初期にデザインされた椅子は、いずれも構造をつきつめ簡素化された設計となっており、明快で独創的なフォルムを特徴とするデザインを生みだしています。
美しさを生み出す計算され尽くした設計
CH22の美しさは、ハンス・J・ウェグナーによる人間工学に基づいた設計の賜物。在るだけで美しく、座る人を心地よく。人が座る、その時の感情すらも考えられ設計されている。人を含む空間のすべてをデザインしたのではないでしょうか。丈夫な構造やペーパーコードによる素晴らしい座り心地の座面、特徴的である湾曲したアームレスト。美しさを引き立てるその要素には、優れた人間工学に基づくデザインがなされています。 接合部分、フィンガージョイントが美しい座枠のコーナーのコントラストを持つ木製のくさびなど、随所に高度で優れた職人技巧が見られます。