ヤコブセンが手掛けた最後のチェア
デンマークデザインの巨匠、Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)が1970年に発表した「Eight Chair(エイトチェア)」。名作「セブンチェア」よりもシャープなフォルムが特徴で、“LILY(リリー)”という愛称で呼ばれています。
デンマークの国立銀行のためにデザインされたもので、アントチェアから始まった成形合板を用いた作品の集大成ともいえる椅子です。リリーが発表された翌年にヤコブセンが死去してしまったため、彼が最後にデザインした椅子作品となりました。
見た目の美しさはもちろんですが、背もたれ部分は体がフィットしやすいように内側に入るようにカーブを描いています。滑らかな曲線を描く座面部分は、長時間座っても疲れにくい快適な座り心地を実現しています。発表当時の技術ではこの複雑な三次元曲面の形成が難しく、数年で廃盤となってしまいます。そして、2007年にFRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)の技術力によって、待望の復刻を果たしました。
こちらは、シェル全体をレザーで覆ったフルパディング仕様。滑らかな触り心地が特徴のエッセンシャルレザーを使用しています。汚れやほこり、水に対する耐久性が優れており、メンテナンスがしやすいのも魅力です。パディングにより長時間座っていても疲れにくいので、 ダイニングではもちろんワークチェアとしてもおすすめです。
バリエーションは、アームなしの「3108」、アームありの「3208」の2種類。
数々の名作を発表してきたヤコブセンが最後にたどり着いた傑作を、是非ご自宅やオフィスで体感してください。