「鉄の横木」を用いた、建築家らしい発想のテーブル
Jean Prouve(ジャン・プルーヴェ)によってデザインされたEM Table(EM ターブル)は1939年にTable type S.A.M.(テーブルタイプ S.A.M.)として初のプロトタイプが制作されました。1950年代には建築家のPierre Jeanneret(ピエール・ジャンヌレ)、Charlotte Perriand(シャルロット・ペリアン)と協同住宅プロジェクト「Maison Tropicale(メゾン・トロピカル)」の際にデザインされ、ダイニングテーブルとして生産を開始。当時は、スチール製、アルミ製に加え、分解式の脚など多数のタイプが試行され、天板は無垢材、積層材、アルミ材などが作られていたようです。
脚部は、Standard Chair(スタンダードチェア)と同じく三角形スチールフレームを構造体として採用されています。それら4本の脚を繋ぐようにスチールバーで連結させ、建築構造で用いられる「梁」のような役割を設けることでベース単体でも独立できるように設計されています。 「EM」という名前の由来は「Entretoise Metallique(鉄の横木)」を意味しており、このスチールバーが大変重要な役割を果たしていることがうかがえます。
経年変化によって、より味わい深く
天板は無垢集成材(ソリッド)と突板(ベニヤ)の2種類、脚部のカラーはそれぞれ5種類ずつ、天板と脚部の組み合わせは自由に選択いただけます。
天板の無垢集成材(ソリッド)の材種は、ナチュラルオーク、ダークオーク、アメリカンウォールナットの3種類、ナチュラルとウォールナットはオイル仕上げ、ダークオークはラッカー仕上げとなっています。
<ナチュラルオークの経年変化>
次第に色が濃くなります。経年変化を一番楽しんでいただける材です。
<アメリカンウォールナットの経年変化>
自然と色が抜け、赤褐色へと変化します。木目が柔らかく手触りも優しい印象です。
突板(ベニヤ)は、ナチュラルオーク、ダークオークのラッカー仕上げとなっています。無垢集成材(ソリッド)ほどメンテナンスは必要なく価格も抑えられますが、経年変化による趣も軽減されます。
材種やカラーを自由に選ぶことができますので、インテリアや合わせる椅子に応じてお選びください。天板の仕様について悩まれる方が多い商品ですので、ご心配な点や組合せなどお気軽にご相談ください。
“アトリエ ジャン・プルーヴェ”で使われていたカラーを含んだ新色が登場
2022年9月より、ジャン・プルーヴェの製品のフレームカラーがリニューアルしました。定番の「ディープブラック」「ジャパニーズレッド」「ブランコロンブ(※ エクリュより改名)」に加えて、ジャン・プルーヴェの工場“アトリエ ジャン・プルーヴェ”で使用されていたカラーを含む新色として、「ブルーマルクール」「ブレヴェール」「ブルーディナスティ」「グリフェルメール」の4色が新たに加わりました。また、背座は「ウォームグレー」「バサルト」「ディープブラック」の3色に絞られました。 オフィスのミーティングルーム用に同色で揃えたり、自宅では家族で色分けすることもできます。お気に入りの組み合わせを見つけてください。